Chromecastが映し出す失墜したオヤジの権威と近未来のコンテンツ

 今年の5月、会社帰りに立ち寄った家電量販店で、Chromecastを購入しました。4200円也。アメリカで昨年7月に発売されて以来、満を持して日本上陸となりました。あれから3ヶ月、改めてこの不思議なガジェットをレビューしてみると共に、その可能性について考えてみたいと思います。

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セットアップは簡単

 詳細はここでは触れませんが、あっという間にセットアップは完了します。自宅でスマホやタブレットを無線LAN環境下で使っている人なら、設定に戸惑う箇所はないと思います。

Chromecastができること

TVキュー送信

 スマホ・タブレット・PCのChromecast対応アプリからキュー(再生予約)を送信します。Chromecast側でインターネット上のソースからコンテンツを取得するので、スマホ・タブレット・PCがリモコンになるイメージ。たまったキューは連続再生されます。

ミラーリング

 PC上のブラウザ(chrome限定)の一つのタブのイメージをそのままChromecastに転送します。Chromecastに対応していないアプリのコンテンツでも、ブラウザで再生可能ならそのままChromecastに飛ばすことができます。例えば、ニコ生動画やGyaoの動画をTVで見ることができます。

発売日に購入したが、使い勝手は…微妙

 お値段も手頃ということで、新しいもの好きの私は発売日に購入したのですが、使い勝手は正直微妙です。現段階では、「インターネット上の動画コンテンツを大画面のテレビで見ることができる」ことが最大のメリットかと思いますが、少なくとも我が家では需要が少ないんですよね。

 かつて、お茶の間におけるTVのチャンネルの決定権を持つ者はオヤジでした。古き良き時代、昭和の香りが漂いますね。その後時は平成へと遷ろい、オヤジの権威の失墜と共にチャンネルの決定権者が、お母さん・子供に移っていきました。ゴールデンタイムから野球中継が消え、アニメやバラエティー番組が画面を席巻していきます。私も、ポケモンや妖怪ウォッチ通になってしまいました…。

 それでも、まだチャンネル数が限られていて、放送時間が限られているうちは、まだ家族内での妥協点が見いだせました。が、インターネット上に「とんがったコンテンツ」が無数にある今は、それも難しい。家族の誰かに刺さるコンテンツが、私には刺さらんのです。youtube上のAKB48公式チャンネルの動画を一日中流されてもねえ、ほぼ全曲歌詞も覚えました、踊れるようにもなりましたよ、でもね私は将棋のタイトル戦中継を一日中見たいんです!が、そんな時間は1msも回ってきません…。

Chromecastとgoogle+は失墜したオヤジの威厳を取り戻してくれるかも?

 そんな失墜したオヤジの権威を、少なくともお茶の間でほんの少しだけでも回復させる力を、Chromecastは秘めていると思います。

 我が家では何かイベントがあると、写真を撮りまくります。何百枚と撮りまくります。picasaで管理しているのですが、さすがに何百枚もあると全部見るのは疲れます。が、picasaからgoogle+に写真をアップロードすると、

  • よく撮れた写真をgoogleが選んでくれる「ピックアップ」
  • 位置情報などが入った簡単なスライドショーを作っててくれる「ストーリー」
  • 連続写真をgifアニメ風に加工したり様々なエフェクトをつけてくれる「おまかせビジュアル」
  • などを自動的に作成してくれます。これが結構おもしろい!

     早速、Chromecastで居間のTVでみんなで見てみたのですが、かなり好評でした。
    「このキラキラした写真かっこいい!」
    「これは、フレアといってね…カメラの絞りの形が…F12ぐらいまで絞り込んでね…露出はマニュアルで暗い部分に合わせて…白飛びするんだけど、それはそれで…」久しぶりにオヤジの威厳が少しだけ向上した気がします(?)。

    Chromecastが映し出す近未来のコンテンツ

     やはり、家族みんなに刺さるコンテンツは身近かな話題なんだと思います。平凡な写真でも、被写体が身近かなものなら、少し尖らせるだけで化けます。プリクラがいい例ですよね。平凡な日常に少し手を加えることで違って見える世界、Chromecastが映し出す近未来のコンテンツはそのようなものなのかもしれませんね。

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