時は2014年、OS国の覇王エムエスが敢行したXPサポート打ち切りの暴挙により、民の暮らしは益々窮地に追い込まれていった。そんな最中、絶望の縁から敢然と立ち向かう一人の少女メール。彼女の凜とした立ち居振る舞いに感動した民が一人また一人と立ち上がっていった。いわゆる「メールの変」である。
まだまだ主役のe-mail
という話では全くなく、SOSのコールで「メールが変です!」と叫ばれるユーザさんが、結構な数いらっしゃるというお話です。最近パーソナルユースでは、LINEに押されていますが、ビジネスの世界ではe-mailはまだまだ主役です。メールにトラブルが発生すると仕事にならず、大変困るわけです。
単純な送受信障害以外にも、メールボックスの破損や誤送信によるセキュリティー事故などの可能性もあり、コールを受けた側にも緊張が走ります。
「メールが変ですか。それはお困りですね。でも大丈夫ですよ。すぐに対処しますね。では、お困りの症状を詳しくお聞かせください。」
こちらの緊張を悟られると、すでにパニック気味のユーザさんを更に混乱させます。いつもよりも穏やかに語りかけます。
過去のメールが消失!
「昔のメールが無くなったんです!」
直感、メールボックスの破損です。メーラーはoutlook2010、pstファイルを保全した後に、別のPC上で修復ツールにかけるわけですが、メールボックスの容量によっては半日ハードディスクを酷使した挙句エラー→再試行、ということもよくあります。サルベージまで視野に入れると、事前にハードディスクのイメージを作成しておいた方がいいかも…。
復旧までに時間がかかる、かなり厄介な障害です。
「よく覚えてないんですけど、何かを押したら急に画面が青く反転して、慌てて何かを押したらメールが無くなったんです!」
障害発生時にユーザさんの操作が入っています。しかも、青反転の特徴的な画面遷移があり、その後キーボード操作が可能ということはブルーバックではない…、全選択?その後delete?
ありました!昔のメールが!
「outlookのごみ箱をクリックしてみてください。」
「あら、メールが一杯、ってありました!昔のメールが!大丈夫そうです!全部ありそうです!ありがとうございます!さすがですねえ!」
いやぁ、それ程でも〜
2014年に勃発した「メールの変」は、ごみ箱だけに藻屑と消えましたとさ、というお話でした。
「ごみ箱」は優れたフェイルセーフ装置だ
本編は多少脚色が入っていますが(笑)、消えたと思ったファイルがごみ箱の中に残っているケースは多々あります。
今は無きoutlook expressの最適化時には、バックアップファイルがごみ箱に作られていました。最適化失敗→メール消失という絶望的な状況下で、正に「ゴミ箱を漁って」事なきを得たことも一度ならずありました。
「ごみ箱」は、ただの不要ファイル収納ボックスに非ず、時にはお宝が眠っていることもある、優れたフェイルセーフ装置ですので、有効に活用したいものです。
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