先日仕事中に携帯電話に着信がありました。仕事中ですので、業務関係以外の電話には出ないのですが、発信者番号を見ると地元の市外局番の見慣れない番号でしたので
「何かあったのか!学校?病院?まさか警察?…」
と慌てて離席して電話に出てみると…、
目次
水道メーターの取り替え?怪しい!
「○○市の委託で水道メーターの取り換え工事を行っております○○○ですが、お宅の車が邪魔で作業できません!」
なんじゃ、そりゃあ~!!
あまりにも腹が立ちましたので、
「顔洗って出直して来い!改めて然るべき書面で通知しやがれ!この、すっとこどっこい!」
という旨を、丁寧な大人の言葉で申し上げ(笑)、日を改めてもらいました。
○○市の委託で水道メーターの取り換え工事?怪しさ満点ですよね。「水質調査でえ~す」とやって来て、怪しい試薬を垂らして真っ赤になった水道水を見せつけて、浄水器を買わせる類の方ですか?それとも、「消防署の方」からやって来て高価な消火器を売りつける類の方ですか?
怪しい人ではありませんでしたが……
後日郵便物を確認すると、届いていました然るべき書面が…。間違いなく○○市の委託で水道メーターの取り換え工事を施工されている業者さんでした。「悪徳業者」扱いしてしまい誠に申し訳なく…。
何やら計測法とやらで8年ごとに水道メーターの取り換えを義務付けているらしく、戸建て住宅の場合は無料で水道局が交換してくれるとのこと。浄水器も消火器も売りつけられることは無いらしいです。そういえば、今の住居に引っ越してきて来年で8年になります。そろそろ、交換の時期だったようです。
水道メーターの取り換えって必要?
ただ、水漏れがするわけでもなく、メーターの信ぴょう性が疑われるような水道料金が発生していたわけでもなく、何故交換しなければいけないのか疑問を感じましたので、少し調べてみました。
根拠法令は、
計量法第72条(検定証印)
第1項 検定に合格した特定計量器には、通商産業省令で定めるところにより、検定証印を付する。
第2項 構造、使用条件、使用状況等からみて、検定について有効期間を定めることが適当であると認められるものとして政令で定める特定計量器の有効期間は、政令で定める期間とし、その満了の年月を検定証印に表示するものとする。
計量法施行令第18条(検定証印等の有効期間のある特定計量器)
法第七十二条第二項 の政令で定める特定計量器は別表第三の上欄に掲げるものとし、同項 の政令で定める期間は同表の下欄に掲げるとおりとする。
別表第三に「一 水道メーターのうち、旧令第二条第四項第三号ロに掲げるもの以外のもの」として有効期限」8年と定められています。
計量法第172条(罰則規定)
六月以下の懲役若しくは50万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
ふむふむ、相変わらずどこの国の言葉かよくわからん文章が並んでおりますが、要するに
ということのようです…。この「計量法施行令」とやらは平成五年十月六日に施行され、最終改正は平成二二年五月一四日とのこと。平成何年とか漢数字で言われても、全くわからないのですが、要するに21年前にできた法令で4年前に改正されそのまま放置されている古臭いカビの生えたような法令のようです(笑)。
素朴な疑問
4年前といえば…、世界初のandroid携帯が発売された年です。今から考えると隔世の感がありますが、
「水道業界ではイノベーションはなかったのか?」
などと言うと、水道関係各位がきっと激怒されることと思います。きっと、日々地道な研究を重ねて目覚ましい技術の進歩があるのだと思います。水道業界だけでなく、4年前の基準が現在も通用している業界はほとんどないのではないでしょうか。
では、何故こんな「ばかげた儀式」がまかり通っているんでしょうか?
こんなバカな儀式にどれぐらいのお金がかかっているのかざっくり調べてみました
○○市の昨年度の予算報告によると、
更に○○市のHPで調べてみると、
φ20mm用複口乾式デジタルメーターが、およそ1,700円/個
○○市の世帯数がおよそ5万世帯で、8年に1回の交換ですので、年間の交換対象世帯を1/8の6,250世帯と考えると、概ね数字が合います。この試算では、工事費は4,000円/世帯となります。工事業者さんには厳しい単価ですよね…。
無料と言っても税金使ってますから
「タダで交換してるんだから、文句言うなよ!」
という話ですが、ダダと言っても高い高い市民税が原資になっていますから!こんなバカな儀式に○○市だけでも毎年3,700万円も使っているんですね…。日本全体で市の数は790あるそうですので、ざっくり年間200~300億円?
ちなみに、水道メーター以外にもガスメーター・電気メーターも10年ごとに取り換えることが義務付けられているそうです…。
技術革新のスピードについていけない、もしくはついていこうとしない行政が、日本全体の成長を妨げているようです。
コメント
以前水道メーターの交換をしていた者です。(今は引退)
水道メーターは地中にあるのが一般的であり設置状況によってはメーターの耐久性が悪くなりそうなものも多々ありました。(完全に地中に潜っている、メータの腐食が著しい、メーターボックスに車が乗ってへこみメーターガラスにひび等)
もしそのようなことで何かしらの不具合によりメーターの精度がおかしくなった場合
水道料金もあがります。
水道メーターも一応機械ですのである程度の交換時期は必要かと思います。
通りすがり なのですが、
例えば、
賃貸マンションや賃貸ビルを、小規模でも、
個人で所有していてさえも、
全体のメーターの、 全個数 × 交換費用 が、
所有者にかかりました。
ちなみに、3階建て以上なので、
市水道局 → タンク+ポンプ となっていて、
こちらに、管理責任が発生している仕組みのようです。
やはり、ウチにも、
とても、雑な連絡が、ある日、突如来ました。
(当ブログ管理人により内容を一部編集しました)
水道メータ交換は、廃屋も対象になってます。不条理極まりないです。また、作業には資格が必要らしいです。本来は自治体の仕事ですが、経費削減のため、業者に任せていることが多いです。