2014年4月頃から一部の店舗で試験販売を行っていたセブンイレブンのドーナツが、いよいよ正式に販売開始になりました。まずは関西地区から順次販売を開始し、来年2015年の8月までに全国展開するそうです。
近くのセブンイレブンでも販売されていましたので早速買ってみました。感想と雑感を書いてみたいと思います。
目次
ドーナツを売りたくても売ることができない店長さんの顔に苦渋の表情が滲む
週末の会社帰り、「さあ、今日はセブンのドーナツをお土産に買って帰るぞ!」と近くのセブンイレブンに張り切って立ち寄ったのですが、ドーナツが見当たりません…。しばし店内をうろうろしていると店長さんが、
「何かお探しですか?ひょっとしてドーナツですか?」
見事に見抜かれてしまいました(笑)。でも、コンビニで店長さんに話かけられたのは初めてのことで少々驚いていますと、
「失礼いたしました!この時間帯、ドーナツのお問い合わせが無茶苦茶多くて…。御様子を拝見していると、ひょっとしたらと思ったものですから。隣の店舗では売ってるんですけどね。お客さん、ちょっとカウンター見て下さい。」
光栄にも店長さんに誘導されてカウンターに向かいます(笑)。
「うちの店、カウンターが少し小さくて販売什器を置けないんですよ…。でも、近々工事をして販売を開始しますので、是非また来てくださいね!無茶苦茶美味しいらしいですよ!」
「無茶苦茶」が口癖らしい店長さん、とてもとても残念そうでした…。親切に対応してもらいましたので、コーヒー一杯を購入、更に再来店の約束をして件の「隣の店舗」に向かいました(笑)。歩いて5分ほど、都会はそれこそ「無茶苦茶」に店舗数が多いので便利ですね。
早速購入、家族で食べてみました!
隣の店舗に到着し早速カウンターを見てみますと、ありました販売什器が!
確かに、スペース食いますね。販売動線を考えると、カウンターの改装が必要になる店も多そうです。
ラインアップは、
ミルクコーヒーオールドファッション(100円税込)
もっちリングドーナツ(100円税込)
香ばしきなこの豆乳ドーナツ(100円税込)
もちもちいちごのドーナツ(100円税込)
白バラ牛乳のホイップドーナツ(110円税込)
の6種類。全種類1個ずつ入った「バラエティーセット」(610円税込)がありましたので、こちらを購入しました。「やったあ!セットで得した!」と思ったのですが、よくよく見ると値段は単品価格の合計と同じでした…。セブンイレブンらしい、白い控えめの箱に入れてもらいお持ち帰りです。
チョコオールドファッション(100円税込)
どこか(ミスタードーナツ)で見たことのあるドーナツです(笑)。食感も味も似たようなものかなと食べてみますと…、硬いです!家族分を切り分けるために包丁を入れてみますと、「ガリッ」と派手な音がします。表面だけではなく、中までかなりザクザクです。ドーナツというより、クッキーに近い食感です。
味は、ベースは甘さ控えめのあっさり系。コーティングのチョコレートもビター系で、あっさりといただけます。
ミルクコーヒーオールドファッション(100円税込)
こちらも、食感はザクザクです。コーティングのコーヒーは、ミルクコーヒーということもあって、コーヒー感はあまりありません。コーヒーとのセット販売を狙っているため、敢えて「けんかしない」コーティングということでしょうか。個人的には、ビターコーヒー味も欲しいところです。
もっちリングドーナツ(100円税込)
やはりどこか(ミスタードーナツ)で見たことのあるドーナツです。食感は見た目通りのふんわり系です。表面はシロップを固めたような砂糖でコーティングされています。見た目は「甘そう」という印象ですが、ベース・コーティング共に甘さは控えめであっさりいただけます。
香ばしきなこの豆乳ドーナツ(100円税込)
これはあまり見ないドーナツですね。しっかりした豆乳ベースの生地に、しっとりとしたきなこがコーティングされています。コーヒーにはこれが一番合うと思います。ケーキに近いドーナツだと思います。
もちもちいちごのドーナツ(100円税込)
ポンデリング?いやいや「もちもちいちごのドーナツ」です…。食感は言わずと知れたモチモチ系ですが、ミスタードーナツと比べるとモチモチ感は控えめです。いちごチョコレートのコーティングですが、ややいちご感が強く子供を意識したメニューなのかもしれません。昼休みに、おじさんがブラックコーヒー片手に食べる一品ではなさそうです。
白バラ牛乳のホイップドーナツ(110円税込)
ふんわり系です。表面は細かい砂糖がコーティング、中は牛乳系のホイップクリームですので、これも「甘そう!」というイメージですが、意外とあっさりと仕上がっています。ただ、クリームのコクは中々のものでかなり濃厚です。ラインアップ中唯一の110円商品ですが、お買い得感は一番あると思います。
やはりミスタードーナツと比較したくはなるのですが…
やはりドーナツということで、更にこれほど既視感に満ち溢れていますと、どうしてもミスタードーナツと比較してしまうのは人の性だと思いますが(笑)、基本的には全く違ったコンセプトの商品だと思います。
ミスタードーナツは老舗のドーナツ専門店として、しっかりとドーナツを食べたい時に利用したい店です。イートインが主体ですのでテイクアウト市場で真剣勝負する気はないと思います。最近、駅や大手スーパーで出張販売所をよく見かけますが、あくまで補助的なもので、「これで市場取ったるどー」とするのは少々無理があるかと。
対するセブンイレブンが、一部店舗で取り入れているイートインスペースを本格的に拡大する戦略を採るとは考えにくいと思います。大成功したコーヒーと同様「一人当たりの購買価格」のアップおよび来店機会のアップを狙っているのだと思います。
遅めの昼ご飯を買いに14時頃セブンイレブンに行ったら、200円追加してお弁当と一緒にコーヒーとドーナツ買ってしまいますよね?私は買ってしまいそうです。
是非とも棲み分けていただいて、win-winの関係を!
全国店舗数17000店強のセブンイレブンと1300店強のミスタードーナツとでは、そもそも勝負の土台が違います。しかし、これでミスタードーナツが苦境に陥るとは思いません。
「より美味しいドーナツをイートインで」がコンセプトのミスタードーナツと、「いつでもどこでも、24時間気軽にお持ち帰りを」がコンセプトのセブンイレブンは、十分棲み分けることができるのではないでしょうか。逆に「似たようなドーナツ」を全国展開してくれたおかげで、ドーナツ自体の評価が上がり、win-winになるような気がします。というか、そうなって欲しいですね。
(2016年1月追記)2016年1月19日にドーナツのメニューが全面刷新されるようです
2016年1月19日からメニューを全面刷新するようです。確かに、後発のローソンが頑張ってますからねえー。「家族へのお土産」として選ぶなら、セブンイレブンよりもローソンの方がバラエティー豊かで魅力的でした。
新メニューは「高級感」を訴求する方向のようです。今やすっかり浸透した「コンビニコーヒー」を先頭でけん引してきたセブンイレブンが、ドーナツ部門でどのような新戦略を展開するのか、19日を座して待ちたいと思います。
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